クラウド会計のメリットの検証
● 会社の状況が毎日正確に把握できる
もっともらしく聞こえますが、実際には経理で「毎日」正確に把握する事にメリットはほとんどありません。一例として営業利益を見てみますと、途中までは利益が結構あっても、給料や家賃などの支払日にどっと減ります。資金も同じです。売掛金の入金日にどっと増え、買掛金の支払日にどっと減ります。これらの状況は月単位で把握すべきであり、日次単位で把握することにメリットがあるとは思えません。(資金繰りがギリギリの場合は、資金に関しては週単位等での予定と実績の把握が必要になりますが、そのような管理は会計ソフトだけではやり切れません)
毎日確認する必要があるのは、売上と仕入・外注費だけです。経理的に言えば粗利益の内容です。この部分は、取り組み方次第で結果が大きく異なりますし、計画と実績にも多額な差異が生じやすいため、日々確認しながら進めていくことが大切です。この管理を「販売仕入管理」と呼びますが、その管理を有効に行うには、会計ソフトでは全く足りず、販売仕入管理のソフトを使うべきです。利益を増やすには、会計ソフトを使えるようになるよりも、会社に合った販売仕入管理ソフトを活用することの方が圧倒的に重要です。
特に小さな会社では、経理よりも販売管理を徹底しましょう。