規模に応じた役割分担の具体例(法人の経理・税務)
● 従業員数が10人以内程度の場合
現金出納帳・売掛買掛の集計表など最低限必要な資料のみを作成し、会計入力以降の経理業務は会計事務所に委託するのが合理的。
仕訳伝票は不要。作るだけ無駄。
出納帳等の作成資料には、取引内容を明記し勘定科目は不要。
販売・仕入に関しては、業種によってはこの規模でも専用ソフトで管理し、実績の把握と利幅を増やす検討を毎日行うことが望ましい。
この規模で自社で会計入力をしようとしても、取引量が少ないので会計ソフトになかなか慣れることができない。また、規模的に入力担当者が他の業務と兼務する場合がほとんどで、他の業務が忙しいため入力の時間がとれず、入力が大幅に遅れることも十分予想される。
この規模では、明確な目的意識が無い限り無理な自社入力は禁物。
● 従業員数が10人を超える規模の場合
(取引量が多ければ)会計入力は社内で行い、会計事務所には月次決算のch以降の経理業務を委託する。
取引量が多い場合は、顧問料の引き下げ効果も大きい。
入力方法の標準化により、会計入力の担当者は経理の知識がない人でも可能だが、必ず継続的に入力時間を確保し、タイムリーに入力を進めていくことが必要。
● 従業員数が100人を超える規模の場合
会計入力は当然社内で行い、会計事務所のアドバイスに基づき、月次決算の定型的なchも社内で行う。
会計事務所への委託内容は、予算管理・資金計画・経営計画・業務フロー等のアドバイスの比重が高まり、代行的な色合いは薄れてくる。